病院へ生検の結果を訊きに行く。
結果から言うと、グリーソンスコア9の非常に悪性度の高い前立腺がんであった。
転移は今の時点では、はっきりはわからないという。
治療としては、ホルモン療法と放射線療法を併せて行うとのこと。
まずホルモン療法としてカソデックスの服用とリュープリンの注射を行い、ある程度前立腺が小さくなってから、放射線を外部照射で36回当てるという。
8月10日より、カソデックスの服用を開始する。
リュープリンは8月24日に一回目の注射を行った。
この治療の結果、PSAの値は9月22日時点で、1.60まで下がったのである。
月曜日から金曜日まで週5日、機械が故障した1日を除いてほぼ2カ月弱の間ずっと続いたのである。
放射線治療の終了時にPSAを検査すると、9.79と上昇している。医者が言うには、放射線治療のせいで上昇しているのではないかという。
しかし、その後PSAの値が下がることは二度となかった。
12月15日には、PSAの値は50になっていた。
明らかに、再燃である。
医者は、これからの治療としてタキソテールによる化学療法を行うという。
またこのころには、背中の痛みが強くなったため、MRIにより検査を行うと、頸椎に骨転移が認められるという。これに対しては、放射線療法により対応するという。
不安なので、インターネットで情報を収集し、セカンドオピニオンを別の病院の医者に求めると、ゾメタという薬があり、これにより骨痛や骨転移を遅らせるという。
主治医は、こういった情報を一切説明してくれなかった。
今後を考えても、選択肢の説明もなしに治療を進められるのは耐えられない。
そこで12月15日にB大学大院宛に紹介状を書いてもらい、A県立病院を去ったのである。